寺内町の繁栄
天文7年(1538)、大坂(石山)本願寺は、幕府から諸公事(諸雑税)免許、経済の発展を阻害する徳政令の適用の除外などの特権が認められました。すでに確立していた守護権力が寺内に入れない特権(治外法権的なもの)もあって、寺内一円に対する本願寺の支配権が確立するとともに、寺内に居住する商工業者の取引の安全を保障する道が開かれて町が発展しました。
各地の寺内町
各地の寺内町は、本願寺を後楯にして、守護大名から本願寺をモデルとした特権を獲得していき、浄土真宗の強力なネットワークが形成され、本願寺がその中心かつ頂点にありました。寺内町の成立によって、多くの信徒が集まり住むとともに、特権によって租税が軽く、商いがしやすいとのことで、信徒以外の農民や商人も入り込んで人家が増え、商業活動は活発となり、地域の経済を発展させる中心となりました。